一寸先は光なり

不動産全般・住宅ローンに不安のある方へ

離婚条件を夫婦間で話合う難しさ

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今年激増?

 

今年に入ってから、圧倒的に多い相談内容が

「離婚と住宅ローン問題」

おそらく相談件数の7割近いと思います。

たまたまだとは思いますが、、、

男女比率で言えば、男性3割・女性7割。

 

離婚時、大体住宅ローンでどの夫婦も問題になるのが

1 マイホームをどうするか?

2 売却しない場合、誰がローンを払うのか?

3 売却した場合、住宅ローン残債務を誰が払うのか?

4 子供の養育費用の額はいくらなのか?

5 売却しないで妻が子供と家に住んだ場合、

  誰が住宅ローンを払い、養育費はどうなるのか? 

 

大まかには大体この5点だと思います。

財産分与や慰謝料などを分割できる夫婦は実際には

わずかな夫婦だけで、熟年離婚以外には望めない可能性の方が

高いのが現状だと思います。

 

住宅ローンの相談に来る人のタイプ

あくまでも私感ですが(全て住宅ローンの問題を抱えながら)

男性の場合

・不貞を行っていない人

・離婚に関して責められるような覚えのない人

・金銭的には堅いタイプで、納得して約束した金銭は妻に払う意思がある人

・総じて全体的には真面目で子煩悩

 

女性の場合

・離婚の意思が岩より固い人

・離婚条件に納得がいかない人

・夫がワンマンで離婚条件の話合いにならない人

・連帯債務者・連帯保証人のことで悩んでいる人

・生活の見通しに不安のある人

 

等々、女性の場合は子供を抱える事情や収入面の問題からも

離婚時の悩みや不安も多岐にわたります。

 

離婚条件の話合いが進まないタイプ

男性編

実は内弁慶ではあるが妻と子供だけには

めっぽう強いワンマン親父

 

「俺がお前達を食わせてやってきた」という

信念の強い人。(実際にそうなのかもしれませんが)

40代中頃過ぎから多く見られるタイプ。

 

何故厄介か?外部の意見を聞くとか

聞かないではなく、

そもそも、話合い条件を聞く気持ち

が全くない。

 

但し相手が弁護士なら、別でしょうから

無駄な金がかかりますが、早期に相談した方が良いかも?

夫婦間で話し合っても、まず100%話は進まないでしょう。

 

女性編

かなりの証拠がありながら、不貞を認めずに

権利のみを主張する人。又は親の介入が著しい人。

窮地になると泣きますから、、、、

お手上げです

 

意外と疑われています、、奥様。

離婚の理由は非常に多岐に渡ると思います。

30年前なら男性の浮気?本気?。

が一番かな?またはギャンブルによる浪費。

 

近年、著しく減ったのが、このギャンブルが理由での

離婚のような気もしますが、、、、

 

 

冒頭で私感を述べましたが、男性相談者の方は

比較的堅実であり、話をしていても誠実な方が多い。

(王様、間違えました。奥様に言わせれば外面がいいだけ)

 

こういった男性相談者の中に、金銭的余裕が

ないわけではないのに、離婚条件には

かたくなにまで妻の要求を拒否する男性がいます。

非常にわずかなお金でも、、、

 

よくよく話を聞くと、「離婚を切出したのは妻の方で

妻には男がいる。または前にはいた。」

 

こういった意見が思いの外、多いのは事実です。

男性側からすれば、「そんな勝手ことをして離婚

するのだから、金なんて一銭も渡したくない」

 

又は「最低限の子供の養育費用以外は絶対に渡さない」

 

気持ちは非常に解る気がします。

立証できなくても、なんとなくそういう勘、

思いあたることがあるのかもしれません。

(この理由を聞き、受け止めることは非常に大事

だと強く思います)

 

勿論、ご主人が妻を問いただしても、

「浮気はしましたよ」

と回答される女性も少ない、、、、。

 

住宅ローンは待ってくれない

 

どうしても、慰謝料や養育費用の折合いがつかないと

離婚裁判へと向かうご夫婦もいるはずです。

 

協議離婚・調停離婚で折合いがつかない時

離婚裁判へと向かうわけですが、問題は

裁判期間とその費用。

 

裁判期間の平均は18ヶ月・費用は100万以上。

 

妻に収入があれば良いのですが、、、

妻と子供がマイホームに残り、ご主人が出て行く。

こういうパターンが多く、この場合に

「住宅ローンの支払いと養育費用」

の金銭面の折合いがつかず、裁判へと向かうわけですが、、

 

妻にある程度しっかりした収入があれば良いのですが、

無い場合は、住宅ローンと子供を育てていくことが

ほぼ不可能。

しかし、最初から破綻が解るような

夫の養育費用等の提示額をよくみかけます。

 

先日も妻はパートで月15万円前後の収入。

お子さんは高校2年生と大学2年生。

毎月住宅ローン 11万円

夫の提示額  月5万円

 

こういった内容でしたが、現在大学に通う子供と

これから進学を迎える子供をがいる家庭で

やっていける養育費用ではありません。

 

いずれというよりは、来月から破綻することは

この夫にも解っているとは思いますが、、、

 

残念ながら住宅ローンの支払いは待ったなしです。

こういうケースでは、「離婚裁判」など悠長な時間も

実際にはありません。

 

現実的には、ご主人が生活費用を多く払い、

妻もその間に収入がアップできる仕事を探す

以外ないのですが、、

 

それでも、、夫との条件が変わらない場合

残念ながら売却する以外に道はありません。

又は、競売をゆっくり待つか?

 

奥さんが連帯保証人などになっていて

それを楯に払わない夫もたまにみかけますが

無い袖は振れませんので、迎える結果は同じことです。

 

近年、中古住宅の売れ行き状況はあまり芳しくはないと思います。

売却に出しても、売却できるまでに、半年、一年、一年半と

かかることも多々あります。

 

マイホームを維持したい気持ちが少しでもあるならば

お互いに妥協点を話合いにより見つけることが

大事なことは言うまでもありません。

 

連帯保証人・連帯債務者の場合、

戸籍上は離婚が成立していても、

住宅ローンでの関係は

完済するまで夫婦であります。

 

ps: 因みに、妻の離婚理由の1つに、「若い頃から

  セックスレスだった」という話も意外とよく聞きます。

  若い頃なので、ご主人としても、取り返しは

  つきませんが、、、

ps2:

離婚条件がはなから、折り合いのつく気がしない夫・妻の

場合、根拠の無い数字・条件をいたずらに提示することなく

専門家に当初から相談した方が早いと思います。

 

ポイントは2人一緒に相談に行くこと。

どちらかが先に相談に行った相談相手には

行かなかった夫・妻が相談相手に対して

嫌悪感・信頼感・疎外感等が混じり

失敗にまず終わります。例え弁護士でも。

専門家に早期に相談することで、

金額的最低基準の目線はでき、その後の話合いにも

その目線金額は生きます。

 

また、連帯債務・連帯保証人という夫婦間の場合

互いに尊重なき話合いは、一見どちらかが

一瞬、優位に条件を押し通しても、その代償

は必ず身にかかると思います。人生、金銭だけではなく

その様を子供も見ているので、、、

*養育費用に時効消滅はありません。(但し離婚前・離婚後の条件詳細あり)

*慰謝料 離婚時より3年時効(起算点は他にもあり)

*財産分与 離婚時より2年時効

 

請求・承認により時効停止可能。

例:公租公課(税金)を滞納すると、公債権者(役所等より)

督促状・催促状が送達されます。この行為が時効停止です。

内容証明郵便により相手方に請求を行うことで時効停止。