一寸先は光なり

不動産全般・住宅ローンに不安のある方へ

住宅ローン・ネット銀行

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意外と大変な手続き

 

「マイホームを持とう」と心に決め、家族構成やそれぞれが購入する理由・用途によって戸建やマンションの物件を見に行く方も多いとは思います。

 

通勤等の利便性等を考えれば「マンション」を選ぶ方も多いとは思いますし、やはり小さくても「庭が欲しい」とか思われる方は「戸建」を選ぶのでしょう。どちらが良い?とか悪いとかの話ではなく、どちらを選ぶにしてもその「購入資金」を融資してくれる金融機関は非常に大切な存在です。

 

一般の方は「物件」に気を取られがちですが、不動産業者にとっては実は最初に行いたい作業は「金融機関が一体いくらまで融資してくれるのか?」この作業から行いたいのが本音です。

 

簡単に言えば「買えない物件を見せても仕方ない」ということになります。お客様からのヒヤリングにより大体の借入可能額は想像はつきます。

その想像をもとに物件を選び、同時に金融機関に掛け合い仮審査~本審査

といった形で流れていきます。

 

従来の金融機関であれば、お客さんが「自分で金融機関を選びたい」と言わない限り、

ほとんどのことを不動産業者が代行して行い、融資に関してはあまり労力をかけることはないと思います。

 

しかし昨今、住宅ローンにも「ネット銀行」という非常に低金利な銀行が存在し、徐々にその利用者も増えてると思います。現在0.457%前後で推移しているネット銀行の住宅ローンのデメリットはないのか?を少し話をしたいと思います。

 

 

ネット銀行の場合、基本的にはお客様本人がすべての手続きを行うのが基本です。

基本的には不動産業者は介入できません(ネット銀行によっては仮審査後介入できる銀行あり)

 

ですので、パソコンに慣れてない方(高齢者等)は非常に不向きです。また、必要書類等もすべて自己責任にて提出しますので期限までにしっかりと提出しなければなりません。

 

必要書類とはたとえば住民票や印鑑証明等です。「なんだそんなものか?」と思うと思います。しかしここで大事なのが、必要書類が原本でないとダメなのか?コピーでも良いのか?ということをしっかり確認してください。(住宅購入時に住民票や印鑑証明はよく使う書類になるので、コピーでOKならコピーを出した方が経済的です)

 

例えば住民票の場合、Sネット銀行では「原本」を要求されますが、J銀行では「コピー」で大丈夫です。なぜこのことにこだわるのか?というと、原本が必要なのにコピーを送ってしまうと、再度郵送にて送達するようになります。この時間のロスがネット銀行の場合、非常にストレスになります。

 

住宅を購入する時、必ず「売買契約」を結ぶと思いますが、この売買契約の中に「ローン特約」という約束ごとがあります。簡単に言えば「定めた期間内に、もし金融機関の本審査の承認が否認された場合には、この売買契約は無にして、売主は無利息にて買主に手付金を返還します」

 

こういった約束ごとですが通常、この定めた期間は売買契約から3週間という期間が多いのですが、あまり原本関係の書類不備があるとこの期間内に間に合いません。

 

またこの書類不備も1回に全部を指摘するわけではなく、小出しに要求される場合が非常に多いので「またかよ、面倒だな」というストレスにつながります。そのたびに
速やかに対応しなければなりません。通常の金融機関ですと「この時間ロス」を
どうにか対応してくれるのですが、ネット銀行では対応はできません。

 

最後にネット銀行の場合、売買契約決済時に支払うすべての支払先を自分で登録します。主だったものに

*売主への残代金

*不動産会社への不動産手数料(諸経費用を金融機関より借り入れる場合)

*登録免許税を含む司法書士等への支払い(諸経費用を金融機関から借り入れる場合)

*火災保険等の支払い(諸経費用を金融機関から借り入れる場合)

例)売主に残金が3000万円 振込先 ○○銀行 ○○支店 口座番号

 

こういったことをすべてインターネットにて入力・登録しておかなければなりませんので責任が意外と重いです。売主へ支払い残金30,000,000万円(3千万)を3百万に間違えるわけにはいきません。

 

この登録をネット銀行側がチェックしているかは解りません。

またネット銀行によっては、ネット上から登録する登録枠が4つしかない

ネット銀行もありますが諸経費用全部をネット銀行から借入する場合は、

通常司法書士事務所が2つになるため(振込先が2つになる)

登録枠が1つたりません。

その場合、ホームページ
上より書式をダウンロードして郵送にて登録を完了させる必要があります。

 

住宅ローンネット銀行まとめ

①とにかく仕事が忙しく手続きなどできない方には向きません

②共稼ぎの方も早急な書類不備等に対応しずらいのでどうかと思います?

③スマートホンしかネット環境が無い方にも不向きだと思います。
 (やはり見にくいのかミスが多い方が多いと思います)

④仮審査通過後は不動産会社が電話にて進捗状況のやり取りができる
 ネット銀行を選んだ方が楽だと思います

⑤売買契約までにネット銀行の仮審査を終わらせておくと時間に
 多少の余裕ができます。

⑥基本的に「意外とかなり面倒ですね」とお客様からはよく声を聞きます。

「すべて手続きを自分で行う」という自覚が必要なネット銀行
 ですので、あまり実行金利が通常の金融機関と変わらないのであれば 
 よく考えて選択してください。ただしネット銀行の住宅ローン金利
 は確かに魅力的ではあります。

 

PS:「住宅ローン特約」はもし期限までに金融機関の審査結果が間に合わない
  場合、延長申請を行い、延長はできます。


  しかし、この「住宅ローン特約」は売主にとっては全くメリットのない
  特約です。なぜならその特約期間の間は物件を売り止めする必要があり
  仮に本審査の承認が得られない場合、また1から売り出しを行う必要があります。        

 

  特約期間がただの無駄な時間になってしまいます。

  また再度「覚書」等の書面を交わす必要がありますので、できれば
  特約期間内に審査を終わらせたいのが本音になります。