一寸先は光なり

不動産全般・住宅ローンに不安のある方へ

住宅ローン・サブリース・横浜

人口の東京一極集中を防ぐため、政府が東京・神奈川・埼玉・千葉以外で起業した場合、300万円まで、中小企業に転職した人に100万円まで、補助金を検討しているみたいですね。お金で釣ってもすぐ戻ってくるような気がしますが、、

 

昨日は、横浜地方裁判所と横浜の弁護士事務所に用事があり関内まで。相談内容によってはどうしても案件にあった弁護士が必要になります。

 

スルガ銀行かぼちゃの馬車

 

スルガ編

 

カボチャの馬車問題(民事再生手続中)により窮地に立ったスルガ銀行。以前より不動産関連融資には積極的で不動産業者や収益不動産投資家、リスクのあるエンドユーザー等にはある意味有り難い、利用しやすい独特なスタイルの銀行だったと思います。

 

新聞でも賑わいを見せているので、ご存じのかたも多いでしょうが、一番の問題は改ざん問題。不動産融資関係総額2兆円のうち、1兆円が不正融資と判明。資料の改ざんのやり方は複数あるので触れませんが、一番てっとり早いのが。二重契約。

 

銀行により融資額の上限を物件価格の○○%までと決まっている場合があります。スルガ

銀行は物件価格の90%まで。因みに今まで一番厳しかった銀行は60%。

 

融資上限90%のルールを適用しながら、物件価格(売買価格)の100%以上の融資を行うには、物件価格または売買価格を実際の、本当に取引される値段より高く表示・表記する以外はありません。数字のマジックとでもいうか?。

 

契約書A(買主用)   5000万円(本当の売買価格)の90% 融資上限 4500万円

契約書B(銀行提出用) 6000万円(偽物     )の90% 融資上限 5400万円

 

これは、例えばの例ですが、こうなると諸経費400万までまかなえます。

この他に、買主(オーナー)の提出用預金通帳の改ざんや一番肝心な家賃収入や入居率を偽装してより事業性の高い資料に作り替え、見栄えのよい資料を改ざん作成。

 

問題は二点。

①この不正融資により収益物件を購入し破産寸前の買主(オーナー)の問題

スルガ銀行がどこまで関与していたか?黙認していたか?スルガ銀行の従業員数300人関与していたと言われています。

 

関与した(買主を探した)不動産会社・建築会社だけが悪いのか?スルガ銀行と暗黙の了解、又はあんうんの呼吸、仲でやっていたのか?

 

私には本当のことは解りません。しかし、通常、一般の銀行の審査は非常に厳しいものです。(今回は収益物件を対象にしています)

 

リースバックと聞いてよく思うこと(私感です)

 

あなたのアパートを30年一括で借り上げます。よく聞きますよね?

30年間アパートの家賃保証をします。といったオーナーにとっては心強いというか、ありがたい。

 

ただこの30年と聞いて「本当かよ?」と思う人も多いのではないでしょうか?

「30年なんて約束できるの?」

実際カボチャの馬車、レオパレス等は現在、集団訴訟されています。大手でも無理が出てきています。今後、この無理はもっと無理になると思います。

 

(2年から5年くらいの間に家賃見直しあり。あまりに当初の家賃より減額されるとオーナーは採算が大きく狂い、破産というケースが目立ちます)

 

住宅ローンをリースバックに置き換えると

 

賃貸住宅は毎月、毎月家賃を納め一般的には2年に1回の更新。退去する時は1ケ月前に告知します。つまり一ヶ月分の前家賃制です。

 

一方、マイホームは返済期間35年なら、35年分の家賃を前払いしています。前払いの代償として住宅ローン金利があります。(売主には支払済み)

 

現金で払える場合、金融機関は一切必要ありません。基本的には住宅を建てた建築会社・不動産会社と直接のやりとりになります。代償はなくなります。

現金の場合、35年(返済期間)の前払いではなく、一生涯の家賃を前払いしたことになります。

 

大手でも、30年というスパンを維持できないこの時代に、

個人が30~40年という長い年月を一度の家賃の見直しもなく、遅れることもなく、 30~40年前交わした金融機関との金消契約を守り切り完済する」

 

これは、だれも褒めてはくれません。

金融機関は「当然」「借りた金は返すのが当然」と言うでしょう。

しかし、僕はこのことはとても凄いことだと思っています。

 

住宅ローンの返済をサブリースに置き換えると、35年一括借り上げしているのが普通の一般的消費者、住宅を購入した人になります。

 

所有者は実は金融機関なのでしょう。家賃を払えなければすぐ処分できるのだから。

 

あなたがマイホームを買う時、35年一括借り上げをするか?しないのか?この判断材料を改ざんされたのがスルガ問題になります。(エンド・ユザーが改ざんを知っていても問題はかわりません)

銀行には善管注意義務があり、知らなかったでは済まない。

また二重契約は宅建業法でアウト。

一般的に(特に不動産を初めて購入)銀行から融資OKのお墨付きをもらえれば、

「返せる」と錯覚には陥りやすい。この気持ちは特に利用されます。