一寸先は光なり

不動産全般・住宅ローンに不安のある方へ

住宅ローン・銀行融資

 

f:id:ninbainanto:20181003164741j:plain

 

住宅ローンの安全な借入れ額っていくら?

 

昔は物件価格の80%以内と言われた住宅ローンの融資額上限、現在は物件価格の100%まで融資可能。

 

史上最低の住宅ローン、低金利時代を迎えて激化する金融機関の金利戦争。

しかしなぜ金融機関はそこまで金利を落としてまで貸すのか?

 

住宅ーローンという商品はなんだかんだといってもやはり金融機関にとっては

堅い商品です。(日本人の性質もあります。真面目に返す)中小企業に貸して

焦げ付かれるよりよほど堅い。

変動金利  0.45%~

10年固定  0.67%~  (9月現在)

 

ローン条項の問題

 

不動産売買契約の時「ローン条項」という欄があります。簡単に言えば、

「私は○○銀行でいくら借りて、35年の返済期間で元利均等で返済します」みたいなことを書く欄があります。

このローン条項、何月何日までにという期限付き契約解除権になります。何月何日までに金融機関の審査結果が出て、もし、審査不承認なら手付金を返してもらい、契約も解除できます。買う方にとってペナルティーがありません。

 

しかし、このローン条項が適用できる期間は非常に短い。一般的には2週間前後。

延長はできるものの、非常に慌ただしい。何よりも、審査が無事通過しても実行金利は審査後でないと解らないので、本当に有利な金利の金融機関を選べたかは疑問?

 

気の利く不動産屋ならば、ローン条項適用期間を長めに設定し、数社の金融機関に審査をかけますが、不動産屋の言いなりの金融機関を紹介されることが多い(初めて家を買う人は解らないので)。

 

今後住宅を検討する方が一番先にやることは「家を見に行くことではありません

まずは金融機関に打診に行くこと。いくら借りれるか解らないのに家を見ても徒労に終わるかもしれません。上記のように、売買契約をすると非常にスピードがアップします。余裕があるのは売買契約前です。

 

またこれから購入される方は「これ以上はおそらく下がらない底辺の金利です」

逆を言えば、「借り換えしても意味のない、一発勝負。最初に借りた金融機関と生涯付き合っていく可能性が高い」とも言えます。準備は是非万全に。

 

いくらが安全か?

「借りれる額と実際に返せる額は違う」不動産関係者、金融機関なら誰でも知っている言葉です。

 

金融機関から融資承認を貰うと「金融機関が承認しているのだから大丈夫だろ?」

と錯覚しがちですが、彼らも商売。出来るだけ多く貸したいの本音です。

 

金融機関により融資金額の判断は異なりますが、「年間返済額が年収の35%(税込年収」といったように年収の○%以内や「年収の6倍」・「返済負担率を中心に」と様々です。

また変動金利の場合、現在の金利ではなく、将来上がる可能性を含んだ金利を採用して計算する金融機関もあります。(審査金利

 

どうして歯車が狂うか?

 

例えば、上記の「年収の○○%以内」という融資の仕方。非常に無理があるのは

年収500万のAさんと年収500万のBさん どちらも一見同じに見えますが、

 

Aさんは奥さんと2人お暮らし

Bさんは奥さんと子供3人の暮らし

 

年収では同じ条件であっても「生活費用」という側面を見ると全く違います。

この違いは年間ベースになると大きな数字になることは子供のいる家庭なら

誰にでも解ることです。

 

可処分所得が同じ年収でも全く変わってしまいます。生活費は家庭の事情により全く違うが、現実的には非常に大事。

単純に年収の何%という話ではないのです。この計算は極めて危険。

 

年間にいくらなら返せるのか?という計算式

 

新築住宅でも中古住宅でも住宅を購入する前に、家族で賃貸住宅に住んでいた方も多いと思います。実はこれが非常に良い体験になります。

 

賃貸住宅であれ、マイホームであれ、収入の中からお金が消えていくことになんら変わりはありません。可処分所得の中から払っていくわけですが、、、

 

例えばその家賃、月々8万円(年間96万円)を払って、生活に余裕があったでしょうか?

食費・高熱費・雑費等を含め、8万円の家賃はどうだったでしょうか?実際に生活をしてきた体験があるわけですから、月々又は、年間に払える金額はイメージしやすいと思います。

こういった判断のもと最も安全な借り入れ金額とは年間にいくら返せるのか?を中心に計算する計算式といえます。(年間に返せる額から固定資産税等かかる経費を引いた金額が年間に返せる金額になります)

 

 

EX(安心な借入れ額例)

年間返済額120万円・返済期間30年・金利1.5%→2892万円

年間返済額120万円・返済期間30年・金利1%→3108万円

年間返済額150万円・返済期間30年・金利1.5%→3615万円

年間返済額150万円・返済期間30年・金利1%→3885万円

 

かなり融資上限額は低いと思われると思いますが、現実的な判断基準です。

 

参照・年間返済額10万円当たりの借入可能額(計算式は非常に簡単です)

 

ps:フラット35の場合、融資事務手数料と団体信用生命保険特約料は要チェック。

   これによる実質金利を要チェック。民間より高額な場合あり

 

今後、住宅ローンを借りる予定のある方で、25年以上の返済を考えている方は

是非固定金利を検討ください(私感です)。

住宅ローンは長いので、購入時、決まった額を返済していく覚悟が必要であり、

安定した生活を送る条件でもあります。現在の固定金利なら借り得だと思います。