一寸先は光なり

不動産全般・住宅ローンに不安のある方へ

空き家

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 所有者が解らない土地

 

九州全体の広さが368万㏊。

これ対して登記簿謄本でけでは所有者の解らない土地が現在全国に410万㏊。

 

九州全体より広い土地の所有者が消息不明。

所有者が謄本だけでは解りません。

東京を中心に関東で生活されている方にはにわかに信じがたい数字だと思います。

 

地方都市において高齢化社会が進む中、

耕作放棄・農業後継者不足・空きや問題と地方自治体が抱える問題は大きい。

 

1固定資産税の徴収が難しい(所有者を探すのに莫大な費用がかかる)

2老朽化が著しい危険な空きやの処置が行いにくい(これも費用面の問題あり)

 3公共事業に支障をきたすことがある

不動産登記の問題

 

一般的に不動産を所有した場合、不動産登記を行わない人は少ない。

目的は権利保全のため。第三者に対抗力として登記を行います。

しかしこの不動産登記は義務ではなく任意。

登記しても、しなくてもその人の自由。

 

注)登記義務があるものもあります。

・新築の表示登記(土地の住所みたいなもの)

・土地・建物の滅失登記

・土地・建物の変更登記

 

東京に住んでいて「田舎に親父が山を持っているらしいけど、

行ったことも無い、もしくはどこからどこまでなのか全く知らない」

という子供も非常に多いのが現実。

 

不動産登記の問題点として一番大きいのは

「土地の価値に関係なく登記費用は普通にかかること」  

「そもそも相続をしたくない土地に登記費用をかける人はいない」

「いらない土地の固定資産税など払いたくないから登記しない」

「相続させると息子や孫の迷惑になる気がする」

こういった様々な理由により登記簿謄本でけでは所有者を追えないケースが増えた。

 

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地面師

管理できない土地が地方都市に多いのは人口減少・高齢化等々、

理由は解る気がしますが、最近話題の地面師は実は東京近郊の

「管理がされていない土地・空きや」を虎視眈々と狙っています。

 

勝手に売買しても解らない土地を探し出すプロ、

プロでも見分けのつかない「偽造書類」を作成するプロ、

所有者によく似た人を探し出すプロ、

表舞台に立つ詐欺師に演技指導するプロ。

等々、各種裏プロが巧妙に戦略を立て詐欺を行っていきます。

せんだって「積水ハウス」の問題がマスコミで賑わいましたが、

積水ハウスにも優秀な弁護士又は司法書士が付いているいるわけですが

「見破れなかった」

 

東京近郊に親等から相続などで不動産を所有している方で現在は

「空きや」の方は、たまには「窓を開けたり」「ポストの整理」「庭掃除」等、

管理をした方がよいと思います。

 

地方でも、都心部でも「誘拐事件」「逃走事件」などが起きると警察は

「まず空きや」から捜査すると聞いたことがあります(事実か解りませんが)

 

また、「空きや」の最大の敵は「その不動産のご近所」

であることが多い。

「火事でもおきたらどうするの」「薄気味悪い」

「変な人が住んでないか心配」

などと言って「役所」等に相談・苦情を入れるのは大概は「ご近所」

 

100パー防ぐことは出来ないかもしれませんが、「管理」が重要であることは

変わりありません。

 

建物はいずれは朽ち果てます。

しかし、土地は朽ち果てません。

 

良いことなのか?

悪いことなのか?

ケースバイ・ケース。

今後、土地に関しては

メリットを享受する方としない方の

差が広がりすぎることは言うまでもありません。

 

ps:この記事は何か月か前の物ですが、2月8日法務省の発表

   により「登記の義務化」に動くようようです。

   

   理由は2040年には「空き家が720万ha」と予想それ

   (丁度、九州全土の2倍)

   各自治体が探す費用が膨大であることや公共事業が

   はじめられない、遅れる等の理由。

   その損害額6兆円。

 

義務化になると、ある日突然「思いもよらぬ税金の催告」が来る方も

いるかもしれません。心当たりのある方は、確かめておいた方が

良いかもしれません。