住宅ローン・税金滞納後に親子間売買成功の筈が、、、

31歳女性からの電話

2016年2月の夕方に31歳女性から一本の電話を貰いました。

「実は私の両親の話なのですが、、、」こういう始まりだったと記憶しています。

内容）現在60代の両親。埼玉県S市在住。最寄り駅から徒歩25分、距離にして２KM前後の場所。

父親が53歳前後の時より年収、給与カットが始まり55歳前後時には年収にして4割近く減収になってしまったそうです。

減収になってもどうにかやりくりしてきましたが、年々住宅ローンの返済が家庭に与えるダメージを大きくしていったそうです。

ここ1～2年、急に娘さんに「ちょっとお金貸してくれる？」という機会が増えてきたそうですが、2～3万円と少額であったこともあり「さほど気にしてなかった」そうです。

ところが最近「30万円貸して欲しい」という打診があった時点で娘さんが両親に理由を聞いたところ「住宅ローンの返済が苦しく、消費者金融からも数ヶ月前に初めて10万円借りた」という話を初めて聞いたそうです。

娘さんからすると全て初めて聞く話で驚きの連続だったそうですが、

現在の両親の家庭事情、消費者金融に10万円の借金、更に公債権者からの

督促状を見て動揺と心配からの相談になりました。

この時点で、残債務2300万円、固定資産税・市民税滞納40万円　消費者金融10万円。住宅ローン滞納２ヶ月。

5人での面談へ

親が住宅ローンの返済に行き詰まった時に、その子供が銀行や不動産会社、弁護士等に相談に行くことは決して珍しいことではありません。むしろそのパターンの方が多いと思います。

電話である程度内容は把握はできますが、洋服や指輪を買ったり、売ったりするわけではありません。こういった相談は必ず直接お会いして「事実確認」と「本人の希望」等の話合いをすることになります。

お会いしたのは埼玉県内のファミレス。ご両親２人と娘さんご夫婦（子供2歳1人）私と計5人での話合い。

住宅ローンの問題を取扱ってる中では「軽傷程度」あることをまずは説明しました。

理由）

１　住宅ローン延滞が2ヶ月であること

２　税金の滞納額・消費者金融の借金額が少額であること

３　共稼ぎである娘夫婦がまだマイホームを所持していないこと（借金なし）

住宅ローン滞納がまだ2ヶ月以内であると金融機関も充分に「リ・スケジュール」

ローンの見直しに応じる可能性を残します。

また、税金の滞納も40万円くらいであれば、役所等との支払い相談を踏まえ返済不可能な額ではありません。（個人的には100万円が１つの目安だと思っています）

但しこの税金滞納、任意売却等で売却を考えている場合、市町村の差押えが入ると厄介なので、役所にばれないようにしなくてはなりません。ばれないようにするための行動も必要です。

また埼玉県の今回の市町村は「非常に滞納に厳しい」市町村であることも伝えました。差押えが入ると「全額納付」以外にはおそらく解除しない旨を伝えました。

余談ですが、埼玉県は意外と厳しい市町村が多いと思いますので気を付けてください

最後に娘さん夫婦が現在、マイホームを所持してなく年収から考えても「親子間売買」はかなりの確率で融資を行う銀行が存在することを説明。親子間売買のメリット・デメリットを説明。

極端な話、「親子間売買」を行わなくても、住宅ローンの返済を手助けして

一緒に住んでも良いわけです。名義とかは変わらないので、娘さんのご主人の理解、またこの娘さんには妹さんがいますので、相続時の問題、住宅ローン減税を受けられないデメリット等が残りますが、、、、

決断するのは当然、家族。

このケースは結局、「親子間売買」を行うことになりました。

リスケジュールを金融機関が応じなかったことが最大の要因です。

今までも、滞納を繰り返してきたことや、収入面から精査しても難しいと

判断したのでしょう。

また、家をリノベーションしたい強い希望が娘さん夫婦にあり、

「どうせなら、全ていっぺんに行おう」という気持ちが強くなったみたい

です。約6ヶ月後に親子間売買が成立して「おめでとうございます」

リノベーションも着々と計画が進んでいるようでした、、、

ところが、、、、

それから2年後

このお宅のリホーム業者は私が紹介した建築業者でした。リホームから約2年経った時、クロスやドア等に不具合が起きたらしく、この娘さんの家に修繕に行ったところ、家具等を含めて「年配者」が住んでいる様子がない。

何気なく娘さんに聞いたところ「今は一緒に住んでいません」とのこと。

僕にその旨を伝えて下さい　と言われた業者さん。

この業者さんの電話により私は数日後、娘さんに電話することになりました。

気まずそうに話す娘さんでしたが、現在両親は公営住宅に住んでいます。とのこでした。

何故一緒に暮らせなくなったのか？

どうやらご両親は自らの意思で「別々に暮らす選択」をしたそうです。

「理由は様々ありますが、、」と話す娘さん。

理由要約）

その後、お子さんも1人できて「子供2人の子育て」としては両親という強いサポーターを得たように一見思えます。

しかし、最近の高齢者は気が若い。一週間くらいなら面倒も見るでしょうが

毎日となると気が重い。勿論孫はかわいいのでしょうが、、、。

またこの家は元々、４LDKでしたが、リノベーションにより３LDKに変更。

リビングを広くしたのですが、32坪の土地に6人の家族が住むということは

プライベートは当然に無くなります。

プライベートもなく、乳飲子と小学校入学前の子供の面倒は年輩の方には疲労度が日に日に増したのでしょう。これは娘さんのご主人を含めて全員が疲労感があったと思います。

もう一点、親子間売買の場合、どうしても親が子供に対してその後「負い目」を感じてしまうことが多い。

他人が入っていない場合はすんなりうまくいく気はします。息子独身と親とか、娘独身と親みたいなケースは「喧嘩しながらも」意外と上手くいくケースが多い。

しかし、仮に独身だった息子や娘が結婚することになった時には、家と親がセットで付いてくることになりますが、、、、

とにかく、こういう理由により元の夫婦2人だけの「静かな生活」を選択なさったそうです。

どうすればよかったのか？

親と一緒に住んで上手くいくか？いかないか？はやってみないと解りません。

私は大豪邸を大手建築メーカーに頼んで、2世帯住宅を建築後、1年もたなかった、建築後1年以内に若夫婦が出ていってしまった例などを見てきています。この例の最大の理由は「お風呂の使い方を義父に注意されたことが発端でした

一点言えることは、「リホームを行う前」又は「新築前」に一緒に住んでみることが大事だと思います。そこで一緒に住むメリット・デメリットは解る筈です。

またこの娘さんの場合は親の家は売却し、新築を購入し、そこに親をよんだ方が良かったと思います。勿論提案はしましたが、、、

売却しても残債が残る親の家はどうするのか？

このケースの場合は親に「自己破産」「任意整理」の選択をして貰うのが一番良いです。他にはありませんし、その後の生活は非常に安定します。

親子間売買後「良かった」と言われる方は勿論相当数いると思いますが、

大きなお金をかける前にたとえ１～２週間でも一緒に住んでみることは大事だと思います。

また、間取りは非常に大事です。全員住んでいけるのか？よくよく検討ください

以前に「事前に一緒に住んでみたらどうですか？」と進めた方が面白い返事をくれました

「建てる前に一緒に住んだら、絶対嫌になるからやめておきます」

ｐｓ：

 近年、健康ブームの影響もあり「ミネラルウオーター」、水を購入する家庭

が増えています。ウオーターサーバー水などは特に冷えていて美味しい気はします。

新築購入時・中古住宅購入時に「水道管」の状況を聞く購入者も以前よりは増えていると思います。ご家族の健康を考えてのことですが、、、

日本の水道水が飲めることは周知の事実です。実はこの日本の水道水は年々「味が良くなっています」しかも東京に近くなれば、近くなるほど美味い。

理由は「高度浄水技術」の進歩。また地震に強い水道管に急ピッチに変更していることもあります。

海外災害時に日本の自衛隊が大歓迎される理由がこの「高度浄水技術」であることは有名な話です。

驚くのはやはり「コスト」。1人1日1リットル1年間飲んでも、年間50円。

家族4人なら年間200円。自動販売機ペップボトル水が1本100円くらいでしょうから、その安さ驚異的です。

実際「外食」をすれば「料理」も「お冷や」も水道水でしょうし、コンビニのコーヒーも水道水。

実際にはかなりの頻度で水道水を飲んでいるわけですが

「まずい」と思う人は少ないのではないでしょうか？

海外では浄水技術を一般家庭に送ることは莫大な費用がかかるため

なかなか進まないのが現実。

この恵まれた環境をもう一度「利用」してみたらいかがでしょうか？

体に入るものなので、、、自己責任ですが、、、

水を購入したことのない私なので、「ミネラルウオーター」が美味しいのか？

本当に安全なのか？どうやって作っているのか・採取しているのか？

全く知りませんが、、、